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【3000hit記念小説】がらくたポエマー①



 <海の向こう> 



 魚が好きだったあなた


 魚のように泳ぐのが好きだったあなた
 
 
 近づき、抱き寄せられると優しい潮の香がしたあなた


 私は、その香りが大好きだった
 


 今は、どこの海で、泳いででいるのだろう?
  
 どんな魚になって泳いでいるのだろう?


 
 私がイルカになったら、あなたのところに泳いでゆくよ
 
 今年の8月、私も蒼き世界へ遊びに行きます 
 

                                     <目栗 亜々矢>





大川第二のコピー





 静かな教室に少女の声が柔らかく響いた。



 大河第二高等学校の部活動の一つである「ポエム部」は詩を研究する部活である。
 当部活は、毎月一度月末にそれぞれの詩を皆の前で朗読する「我詩発表会」と言うものを行っていた。
 4月はゴールデンウィークが近いので毎年少し前倒しになる。


教室のコピー



 慣れた上級生の指示で、部員達は円を描くように席を並べてそこに座る。
 必ず一か所だけ机一つ分の空きを作るが、それは全ての机に囲まれた中で発表をするからである。
 全ての席が埋まる程の人数はいないポエム部だが、他のマイナーな文科系と比べれば多い方だ。
 朗読後に起こる1人以外全員の拍手は十分に他の階にも聞こえる程だった。




 「はい、トップバッターありがとね。 はじめてだから緊張したでしょう? うんうん、ごくろうさま!」


 
 副部長の 豆島(まめしま)はるか は、さわやかな声で会を進行する。
 3年生の彼女は、そばかすの多い顔に細い眼とやや反り上がった鼻と決して美しい容姿とは言えなかったが、背丈は高くすらっとしていて脚も長く、髪型も似合っていたのでそれらでカバーされとても可愛らしく見えた。
 また、面倒見がよく優しい性格なので人望が厚く、彼女を慕ってポエム部に入ってきた生徒もいるほどだった。




 「それじゃあ、今の詩(ポエム)で感想のある人は手ぇ挙げてください!」



 一人が発表した後には必ず、それに対しての感想、意見を出す時間が設けられる。これは挙手制なのだが、自主性を求められる事となるとどうしても反応が鈍くなる。遠慮や、自分の詩に自信が無いことからの委縮が主な原因で手が上がり始めるのはいつも遅い。今回も、それは同じだった。


 しかし、それはある1人を除いてである。
 ただ1人だけは、間髪いれず即座に手を挙げた。



 3年でポエム部部長の 柿崎 麗音(かきざき れおん) だ。








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